バンタム級:ノニト・ドネアは、WBSSで優勝できるのか?
ノニト・ドネアは、一時期は、軽量級最強でしたね。
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ドネアと赤穂選手とのスパーリング映像がありました。世界挑戦経験者の赤穂選手は、接近戦にめっぽう強い選手ですが、接近戦でさえ、これだけ押されてる映像はすごいですね。ドネア、強いです。これでも、おととしの映像のようですので、全盛期ではないんですから、そのすごさは本物です。
長谷川穂積VSモンティエルのバンタム級統一戦(事実上、記録上は試合前に返上することになっていたはず。同時保持はできない形になっていたので、勝っても統一王者にはなれなかったが)で、当時負け知らずの長谷川をフック一発でマットに沈めたモンティエルは、固い拳をもつハードパンチャーで危険なボクサーというイメージを植え付けられました。
しかし、そのモンティエルとスーパーフライで敵なしになったドネアが対戦、ということで、予想としては、ドネアでは勝てないだろう、と思っていましたが、なんと、左フック一発で、モンティエルは失神。ものすごいKO劇となり、日本のファンは、こいつはすごい、となりました。
そして、そのスタイルは、非常に洗練されていました。
フットワークは、まさに空手のねこあし立ち、といった軽く速い運足で、パンチ力は、破格でした。
今のように崩れたスタイルではなかったですね。いまは、得意の左フックを振り回しすぎで、むかしのパーフェクトなスタイルではなくて残念です。
スーパーバンタムまであげて、日本人チャンピオンの西岡とやって、西岡をあっさり倒しました。
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西岡とやる前には、あのホルヘ・アルセを、完膚なきまでにぶったおしました。すごすぎる、と思いましたね。
WBSSの準決勝のドネアVSテテの日程が4月27日で決まりましたね。井上VSロドリゲスが5月18日ですから、さきに、ドネアかテテかがわかりますね。しかし、ドネアはアルセとやったころは強かったですね。いまはそれほどでもない。 pic.twitter.com/UcxoaLA6ck
— こうぼ (@koubo1115) 2019年2月28日
その後は、金メダリストのリゴンドーとやって、判定負け。これで1時代を終えることになりました。
ここまでは最高の選手でしたね。
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リゴンドーとの1戦。
その後は、フェザー級まであげ、ペチェカに負傷判定でなんとかタイトル(WBAスーパー王座)をとりましたが、内容的には、微妙なものでした。
そして、WBA正王座のニコラス・ウォータースとの統一戦では、フェザー級でのパワー不足が露呈することになりました。まさかのTKO負けで、ドネアも終わったな、と誰もが感じたでしょう。
しかし、またスーパーバンタム級に落として、タイトルをとったものの、失い、またフェザー級にあげて、カール・フランプトンとの暫定王座戦も負けて、フェザー級から撤退となっています。
スーパーバンタム級とフェザー級をいったりきたり、しかし、パワー不足と動きのにぶさが浮き彫りになっていますね。雰囲気的には、楽して勝とうの感じになってしまって、しまりがなかったですね。見ていても、おもしろくありませんでした。イメージは、だぶついた体で、左フックを振り回す。しかし、その左フックもスピードが遅いのでうまくあたらない、そんな感じですね。ドネアは、完全に終わったと思いました。
5階級制覇を目標に、フェザー級にあげたのが間違いだったのでしょう。結果、5階級制覇をすることができましたが、まったく、しまりのないスタイルになってしまいました。なので、スーパーバンタム級に落としても、だめでしたね。バンタム級、スーパーバンタム級あたりが、一番フィットした階級だったのだと、思いますね。
パッキャオと違うのは、パッキャオは、筋肉のかたまりみたいな選手ですが、ドネアはしなやかさをもったテクニシャンですね。パンチもタイミングをしっかりとって強いパンチをうっている印象です。パッキャオは、足の強靭なばねで、いきなり打つことができますね。まったくタイプが異なりますね。
そこに、優勝賞金10億円のWBSS参戦の話が舞い込んだわけですね。
そもそも、タイトル保持者でないと、出場できるかわからなかったわけですから、まさに願ってもない幸運が舞い込んだというところでしょう。気合い十分というところでしょう。
破格の賞金と統一チャンピオンという名誉が、一気に手に入ってしまう、ものすごいトーナメントなのです。
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ドネアのKO集。すごいですよ。
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WBSSの1回戦。WBAスーパー世界バンタム級王者に勝ちチャンピオンに。チャンピオンが自爆負傷したのですが、内容的には圧勝。
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WBSSの2回戦。テテと統一戦の予定が、テテが負傷で欠場。代役のヤングを左フック1発で沈めた。これで決勝にコマを進めた。
WBSSで井上尚弥と優勝をかけて戦うことになるのか楽しみですね。
その前に井上がロドリゲスに勝って、統一王者になり決勝に進めるのか、それも楽しみです。
井上尚弥が決勝にくれば、ドネアと真っ向勝負するでしょう。
イメージ的には、次代のスターである井上尚弥が、ドネアに引導を渡す、新旧交代、という形ですね。
しかし、ボクシングはやってみないとわかりません。意味不明な相性みたいなものもあります。
楽しみですね。
いずれにしても、これで今後のドネアの方向性も決まってくるでしょう。負ければ、ほぼ終わりでしょうね。
人生最大の大一番でしょう。
WBSSを優勝すれば、欠場したテテとの対戦、山中が2度も負けているネリとの対戦、
参戦していないWBCチャンピオンのウバーリとの対戦、WBC暫定チャンピオンの井上拓真との対戦、
とビッグマッチで稼げる可能性は、かなりありますから、相当の大金を稼げます。WBSSを勝てば、
大儲けのチャンスです。まさに、経済的にも大一番です。